顧客の要望と自らの信念
クライアントからはお金をもらって仕事をさせていただくわけですが、決してそれによって全てのクライアントの要望に応じる必要があるのかと言えば、そうではないと思っています。
先日、クライアントから「残念」な修正依頼がありました。
Flashで作成したウェブコンテンツだったのですが、クリエーターが力を入れて作った部分があっけなく削除となったのです。
自分は直接実装に携わったわけではなかったのですが、内容を見てみると、実用性、保守性、デザイン性まで考慮された、素晴らしい実装でした。
クライアントが考慮したのは、デザイン性のみ。実用性や保守性など、今後の運用でいかに有益かを説いても、結局考えは変わりませんでした。
どうしても、「見える」ものでしか判断ができないのです。
これは、クライアントの意識の問題と、クライアントにその実装の有用性を説明できなかった私たちの問題です。
良く思うのですが、お金さえ払えばなんでもやってもらえる、という風潮が、日本のクリエーターを圧迫しているのではないか、と。
クリエーターにも信念があります。
より良いものを提供すべく、日々勉強もしていますし、作品には様々な配慮がなされています。
それに対する「改悪」的な修正は、例えお金がもらえても残念な気持ちなります。
まして、無料で自分の自信作を修正させられるとなれば・・・。
ある程度はクライアントの要望、好みに合わせたものを作る必要があります。これは当然です。
ですが、そこから先は「プロ」に任せてもらいたい。例えクライアントの要望でも、その結果として作品が劣化するのなら、断る権利はあると思うのです。
もう少し、クリエーターの地位向上を図らなければ、日本のモノ作りは破綻すると思います。
どこか「作業員」のような低い見方をされる傾向があり、それでは仕事に対するモチベーションや意識が上がりません。

